活動報告(実績)

活動報告 2006.11.02

2006.11.02 : 平成18年環境・建設委員会 本文

◯小磯委員長
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

◯高橋(信)委員
 地球温暖化が進んでおります。地上気温は過去百年間に世界平均で〇・六度C上昇しておりまして、気象庁の発表によりますと、日本では一・〇六度C上昇しております。これは人類のエネルギー消費によります二酸化炭素増加など、温室効果ガスの増加が原因と考えられております。そこで、自動車部門の地球温暖化対策について伺います。
 東京都はこれまでにも、都内のCO2排出量の四割強を占める産業、業務部門のオフィスビルや工場等への対策といたしまして地球温暖化対策計画書制度、同じく約四分の一を占める家庭部門の家電製品等への対策として省エネラベリング制度を創設するなど、地球温暖化対策におきまして、動きの遅い国をリードした先駆的な取り組みを進めてまいりました。私は、東京都のこれまでの先駆的な取り組みを高く評価するものでありますが、都内のCO2排出量の約二割を占める自動車部門に対しましても、取り組みを強化していくことが必要と考えております。
 先日配られました環境白書「東京の環境二〇〇六」七八ページを見ますと、自動車使用事業者によるCO2削減対策を促す取り組みといたしまして、新・自動車環境管理計画書制度が挙げられております。この計画書制度はことし四月に改正したものと伺っておりますが、まず、自動車環境管理計画書制度がどのようなもので、今回の改正のねらいは何か、改めて伺います。

◯中島自動車公害対策部長
 自動車環境管理計画書制度でございますけれども、これは都内で三十台以上の自動車を使用する事業者に、ディーゼル車規制への対応ですとか、あるいは低公害車の導入などに関する計画の作成とその実績報告書の作成を義務づけたものでございます。この制度を実施したことによりまして、ディーゼル車規制の対象となる車両の買いかえなどが進みまして、大気汚染の改善に効果があったと考えております。
 今回の改正では、これまでの取り組み内容に加えまして、事業者による自主的なCO2削減を目的といたしまして、燃料消費量の実績ですとか、共同配送やエコドライブなどのCO2削減への取り組みの報告を求めているものでございます。

◯高橋(信)委員
 三十台以上の自動車を使用する事業者が、この計画書制度に基づき計画を作成したり、報告を行うことを通じて、事業者のCO2削減の自主的な取り組みを促していくとのことでございますが、この計画書制度におきまして、事業者の自主的な取り組みを促すどのような工夫がなされているのか、もう少し詳しくご説明願いたいと思います。

◯中島自動車公害対策部長
 新たな制度でございますけれども、事業者が自動車一台ごとの走行キロ数や燃料消費量を記録することを通じまして、みずからCO2排出量を詳細に把握できるようになってございます。
 また、CO2削減の取り組みを促していくために、あらかじめ具体的な削減対策メニューを参考にしてもらえるように提示してございます。
 さらに、事業者からの報告を求めるだけではなく、都として削減対策の取り組み状況についての評価結果を事業者本人に通知いたしまして、これを次年度以降の取り組みに活用できるように工夫をしてございます。

◯高橋(信)委員
 今のご説明で、事業者の自主的な取り組みを促すものであることはわかりましたが、事業者の方々にこの計画書制度にしっかり取り組んでもらうためには、この制度が事業者にとってもメリットあることをよく知ってもらうことが重要と考えております。そこで、事業者がこの計画書制度に取り組むことを通じて、具体的にどのようなメリットがあるのか、伺います。

◯中島自動車公害対策部長
 自動車を使用する事業者を取り巻く経営環境でございますけれども、長期的には、原油価格の上昇傾向もございまして、依然として厳しい状況にあると認識してございます。事業者がこの制度を通じて、共同配送ですとかエコドライブなどのCO2削減への取り組みを進めることで、直接的には燃料費などのコスト削減のメリットがあるというふうに考えてございます。
 また、みずからの事業経営の改善すべき部分を点検するきっかけともなりまして、むだなところがあればそれを見直して、経営の効率化などにもつながるというふうに考えております。

◯高橋(信)委員
 厳しい経営環境の中で、事業者にとって燃料代等のコスト削減や経営の効率化につながるものであれば、事業者の取り組みが進んでいくことも期待できると考えます。しかし、私は、事業者の方々のより積極的な取り組みを引き出すためには、真摯に取り組んだ事業者に対して、直接的なコスト削減などのメリットに加えて、何らかのインセンティブが働くようにすることがこの制度を運営する上で重要なポイントだと思います。
 そこで、事業者の積極的な取り組みを引き出すためのインセンティブについて、何かお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。

◯中島自動車公害対策部長
 CO2削減対策に事業者の方が積極的に取り組むことに対しましてインセンティブが働くようにすることは、この制度を推進する上で重要なことと考えております。そのため、都といたしましては、特にすぐれた先進的な取り組みや、その取り組みを行っている事業者を積極的に公表することによりまして、こうした事業者が社会的に評価される制度運営を考えてございます。
 近年、企業などの環境配慮行動に対する関心が高まっておりまして、こうした中で、この取り組みを通じて事業者が社会的な評価を受けることによりまして、企業の環境社会への適応や、さらにビジネスチャンスの拡大にもつながるものと期待しております。

◯高橋(信)委員
 すぐれた取り組み事例や取り組んでいる事業者が公表されることは、真摯に取り組んでいる事業者にとって励みになると思います。ぜひともそうしたインセンティブが働くような制度運営を期待しております。
 しかし、この計画書制度の対象は三十台以上の自動車を使用する事業者となっておりまして、事業者全体の取り組みを進めていくためには、三十台未満の事業者に対する目配りも必要と考えます。そこで、三十台未満の事業者に対する取り組みについて、何かお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。

◯中島自動車公害対策部長
 自動車部門におきましてCO2削減対策を進めていくためには、ご指摘のように三十台未満の事業者の取り組みを促していくことも重要と考えております。小規模な事業者の場合、削減対策についての情報が不足しがちだということもございます。そのため、こうした小規模事業者が削減対策に取り組めるように、具体的な削減対策メニューや、あるいはすぐれた先進的なそういった取り組みなどの情報提供をわかりやすく積極的に行ってまいります。
 また、事業者団体を通じた働きかけも重要でございます。例えば東京都トラック協会におきましては、近年、小規模な運送事業者の方を対象にした燃費の向上や、あるいはCO2削減の取り組みに力を入れているところでございますが、都がこうした事業者団体の取り組みを後押しすることを通じまして、小規模事業者を含めた個々の会員事業者の取り組みのレベルアップを図っていきたいというふうに考えております。こうした取り組みをさらに進めることによりまして、三十台未満の事業者を含めた事業者全体の取り組みも促していきたいと考えてございます。

◯高橋(信)委員
 今お話のありました東京都トラック協会などの事業者団体とも十分な連携を図りながら、事業者全体の取り組みを促していくことをぜひともよろしくお願いいたします。
 東京都は、国に先駆けてディーゼル車規制にも取り組むことにより、本来国の領域と考えられていました環境問題に真っ正面から立ち向かい、浮遊粒子状物質、PMによる汚染問題を克服することに成功いたしました。今後、二〇一六年のオリンピック開催を見据え、自動車環境管理計画書制度を初めとする自動車部門における温暖化対策の取り組みを強化し、自動車による環境負荷の少ない都市東京の実現に向けた一層の努力を特にお願いいたしまして、質問を終わります。