活動報告(実績)

活動報告 2006.10.05

2006.10.05 : 平成18年_第3回定例会(第14号) 本文

◯二十五番(高橋信博君)
 私は、東京都議会自由民主党を代表して、今定例会に提案された全議案について、原案に賛成する立場から討論を行います。
 最初に、国歌斉唱義務不存在確認等請求事件判決について意見を申し上げます。
 東京地裁は、先月二十一日、国歌斉唱義務不存在確認等請求事件において、驚くべき不当な判決を下しました。学校の教育現場に疎く、また、皇国史観を持ち出すなど、時代認識を著しく欠いた判決であります。
 我が国には国旗・国歌に関する法律があり、法に基づいて学習指導要領が存在し、それを守ることは教員の最低の義務であります。卒業式で、式典として、国旗を掲げ、国歌を斉唱するのは重要な教育活動であり、指導するのは教員の義務です。一部の教員が、思想良心の自由に名をかりて、指導を放棄し、自分の偏った思想信条から生徒たちに不起立を強制したのが、この事件の本質なのであります。
 そもそも、子どもは、教員の後ろ姿を見て成長するものです。指導すべき立場にある教員が、規律規範に反した行動をとって、生徒の健全な育成を図ることができるのでしょうか。どうしても指導要領を守るのが嫌ならば、教壇を去るべきであります。
 都教育委員会と圧倒的多数の教員の学校運営正常化に向けての取り組みが、ようやく実を結び、都民の信頼を得てきたところであります。この判決は、それらの努力を否定し、かつての荒廃した学校現場に引き戻すものであります。
 本定例会の代表質問で、我が党の質問に対し、教育長は、通達や処分を撤回する考えはないと明確に答弁し、先月二十九日、東京高等裁判所に即刻、控訴しました。
 我が党は、この姿勢を高く評価するものであります。今後も、都教育委員会が、毅然とした態度で公教育本来の目的である健全な子どもの育成に取り組んでいくことを強く要望します。
 次に、オリンピック、パラリンピックの招致に関連して意見を述べます。
 さきのJOCのオリンピック国内候補地選定委員会で、東京が招致をかち取ったのは、知事初め執行機関と議会が一丸となって取り組んだ成果であります。
 東京は、オリンピックをてこに、さらに自己変革し、世界都市として地球環境の保全向上のために尽くすことが求められます。
 一部の会派は、オリンピックが大型開発につながるとして、相も変わらず反対していますが、本当に東京の環境を改善し、快適な都民生活の実現を願っているのか、甚だ疑問です。
 知事は、東京大気汚染公害訴訟で、自動車メーカーと協議し、都独自の救済策を検討することを決定しました。我が党は、この決断を高く評価するものですが、大気汚染による健康被害を起こさないためにも、必要な道路を整備し、交通渋滞をなくし、自動車排出ガス対策をさらに強化していくことが必要です。
 東京は、オリンピックを通じて、環境都市、省エネ都市のトップランナーを目指すべきであります。小手先の対症療法ばかりでは、根本的解決から遠ざかるばかりです。
 我が党の代表質問で、宮崎幹事長が、終わってみれば福祉のオリンピックだったといわれるようにしたいと述べましたが、この意味を理解するべきであります。
 次に、東京都景観条例の全部改正に賛成の立場から意見を申し上げます。
 今回の条例改正の意義は、景観法を活用するための規定を整備するとともに、都独自の取り組みとして、大規模建築物の事前協議制度などを創設し、一定の強制力をもって景観誘導を行うことを可能としたことです。二〇一六年のオリンピックを見据え、美しく風格のある東京を実現していくために、まさに時宜を得た改正であり、我が都議会自民党は大いに評価いたします。
 一方、日本共産党だけが、さきの都市整備委員会で条例改正に反対の立場を表明しました。しかし、その反対理由には説得力が全くありません。
 例えば、改正条例の基本理念について、開発優先、景観後追いなどと批判していますが、一体、基本理念のどこに開発優先をうたっているのでしょうか。
 また、良好な景観形成における事業者の責務が後退していると主張していますが、今回の条例では、大規模建築物の事前協議を義務づけるなど、実効性のある景観施策の構築を目指したものです。
 さらに理解できないのは、景観条例の改正に反対しながら、これと一体的に運用される屋外広告物条例の改正には賛成していることです。景観法の仕組みによれば、景観条例に基づき策定する景観計画の中で、屋外広告物の規制区域や表示方法の基準を定めることとなっています。つまり、景観条例を改正しなくては、景観計画に基づく屋外広告物の規制ができないのです。まさに反対のための反対としかいいようがありません。
 知事は、景観条例の改正により、成熟した都市にふさわしい景観を備えた、首都東京の実現に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、福祉保健施策について申し上げます。
 都は、新型インフルエンザの出現に備え、抗インフルエンザ薬を年内にも百万人分を確保することを決定しました。これは危機管理の徹底を目指す素早い対応です。
 また、来年度から通院医療費助成や検診強化などのウイルス肝炎対策を拡充することを明らかにしましたが、国に先駆けた、一歩踏み込んだ施策であり、高く評価するものです。  このように、東京都は臨機に応じ、先導的な施策を推進してきました。
 一方、共産党は、議員提出議案第十六号、東京都子どもの医療費の助成に関する条例を初め、三本の条例案を提出しました。
 いずれの提案も、制度の仕組みや経緯を無視し、無秩序なまでに対象範囲を拡大し、給付と負担のバランスを一切考慮しない所得制限の撤廃など、相も変わらないばらまき福祉のオンパレードであります。
 都の福祉保健制度は、全国的に見ても高い水準にあると胸を張っていえるものであります。将来にわたりこの制度を安定的に維持していくことは、責任政党としての我が党の使命であります。
 目先の人気取りのために無節操な提案を繰り返す政党の提案には断固として反対することを申し上げ、討論を終わります。(拍手)